スーツケース


スーツケースの規格についてですね。主に航空会社による手荷物の制限が重要な規格となります。
大きく分けて「機内持ち込み手荷物」と「預け入れ手荷物」の2種類があり、それぞれサイズや重量の規定が異なります。また、航空会社や国内線・国際線、さらに使用する航空機の座席数によっても細かく規定が異なります。
1. 機内持ち込み手荷物の規格
機内持ち込み手荷物は、飛行機内に持ち込める荷物で、到着後すぐに荷物を受け取れるメリットがあります。しかし、サイズや重量の制限が厳しく設定されています。
一般的な目安
- サイズ: 3辺の合計が115cm以内(例: 縦55cm × 横40cm × 奥行25cm以内)
- 100席未満の小型機の場合: 3辺の合計が100cm以内(例: 縦45cm × 横35cm × 奥行20cm以内)となることが多いです。
- 重量: 7kg〜10kg以内
航空会社ごとの例 (2024年12月~2025年6月時点の情報に基づく)
航空会社 | 座席数 | サイズ(縦×横×奥行) | 3辺の合計 | 重量 |
JAL, ANA | 100席以上 | 55cm×40cm×25cm以内 | 115cm以内 | 10kg以内 |
JAL, ANA | 100席未満 | 45cm×35cm×20cm以内 | 100cm以内 | 10kg以内 |
ジェットスター | – | 56cm×36cm×23cm以内 | 115cm以内 | 7kg以内 |
ピーチ | – | 50cm×40cm×25cm以内 | 115cm以内 | 7kg以内 |
デルタ航空 | – | 56cm×35cm×23cm以内 | 114cm以内 | 重量制限なし (※) |
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※デルタ航空は国際線で重量制限なしと記載がありますが、他の航空会社の規定も確認し、念のため軽めにすることを推奨します。
注意点:
- キャスターやハンドル、ポケットなども含めたサイズになります。
- LCC(格安航空会社)は、一般的に大手航空会社よりも持ち込み手荷物の制限が厳しい傾向にあります。
- 保安検査場通過後の免税店などで購入した液体物にも制限があります(100ml以下の容器に入れ、1リットル以下のジッパー付き透明プラスチック袋に入れるなど)。
2. 預け入れ手荷物の規格
預け入れ手荷物は、チェックイン時にカウンターで預ける荷物です。機内持ち込みよりも大きなサイズのスーツケースを預けられますが、個数や重量に制限があります。
一般的な目安
- サイズ: 3辺の合計が158cm以内、または203cm以内(航空会社によって異なります)
- 重量: 20kg〜23kg以内(エコノミークラスの場合)
- ファーストクラスやビジネスクラスでは、より多くの重量や個数が許容されることが多いです。
航空会社ごとの例 (2024年12月~2025年6月時点の情報に基づく)
航空会社 | クラス | 3辺の合計 | 重量(1個あたり) | 個数 |
JAL (国内線) | 普通席 | 50cm×60cm×120cm以内 | 20kg以内 | 個数制限なし |
JAL (国際線) | エコノミー | 203cm以内 | 23kg以内 | 2個 |
ANA (国内線) | 普通席 | 203cm以内 | 20kg以内 | 個数制限なし |
ANA (国際線) | エコノミー | 158cm以内 | 23kg以内 | 2個 |
ピーチ | – | 203cm以内 | 20kg以内 (最大32kg) | 5個まで |
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注意点:
- 1個あたりの重量が32kgを超える場合や、3辺の合計が203cmを超える場合は、追加料金が発生したり、そもそも預け入れができない場合があります。事前に航空会社に確認が必要です。
- 楽器やスポーツ用品などの特殊な荷物は、別途規定が設けられています。
- リチウムイオンバッテリーを内蔵した電子機器(モバイルバッテリー、ノートPCなど)は、預け入れ手荷物に入れることができない、または制限がある場合があります。
重要なこと
旅行前に必ず利用する航空会社の公式サイトで最新の規定を確認することをおすすめします。 航空会社や路線の変更、時期によって規定が変わる可能性があります。
気のスーツケースは、ブランド、機能性(軽さ、耐久性、静音性など)、デザイン、価格帯など、様々な要素によって変わってきます。
いくつか人気の傾向やブランドをご紹介しますね。
人気ブランド
- RIMOWA (リモワ): ドイツの高級ブランド。シンプルで高級感のあるデザインと優れた耐久性が特徴で、ビジネスマンやセレブリティに人気です。生涯保証がついているモデルもあります。
- Samsonite (サムソナイト): スーツケースの世界シェアNo.1メーカー。機能性とデザイン性に優れており、軽量シリーズも人気です。「Curv®(カーヴ)」などの特殊素材を使用した衝撃に強いモデルもあります。
- Proteca (プロテカ): 日本製の高品質ブランド。エース(日本の老舗メーカー)が手掛けており、日本のユーザーに合わせた「使いやすさ」にこだわっています。
- American Tourister (アメリカンツーリスター): サムソナイト傘下のブランドで、ポップでカラフルなデザインが人気です。機能性も高く、エキスパンダブル機能やストッパー付きのモデルもあります。
- DELSEY (デルセー): フランス発のブランド。エレガントなデザインと品質、機能性に優れています。静音性に優れたキャスターも多くのモデルで採用されています。
- 無印良品: シンプルなデザインと使い心地の良さで人気です。走行性に優れたキャリーケースも評価が高いです。
- ACE (エース): 日本の老舗スーツケースメーカー。女性に人気の「ハントマイン」など、ポップなカラーが特徴のモデルも手掛けています。
- innovator (イノベーター): 北欧スウェーデンのブランド。デザイン賞を獲得したおしゃれなスーツケースが人気です。フロントポケットからメイン収納にアクセスできるモデルも評価が高いです。
- LEGEND WALKER (レジェンドウォーカー): コストパフォーマンスの高いスーツケースを提供しています。価格が抑えられていながらも、耐久性や機能性に優れたモデルが多いです。
スーツケース選びのポイントと人気の傾向
- 軽さ: 特に女性ユーザーから「軽さ」が最も重視される傾向にあります。移動時の負担を減らすため、軽量なポリカーボネート製が人気です。
- 耐久性: 海外旅行や頻繁な利用を考えている場合は、頑丈さが重要です。アルミニウム製は最も耐久性が高いですが、重量があるため、軽量性と耐衝撃性のバランスが良いポリカーボネート製も人気です。
- キャスターの静音性・走行性: スムーズで静かなキャスターは、移動時のストレスを大きく軽減します。日乃本錠前(HINOMOTO)の「Lisof®(ライソフ)」など、静音性に優れたキャスターを採用したモデルが人気です。
- フロントオープンタイプ: パスポートやPCなど、移動中に頻繁に取り出したいものを収納できるフロントポケット付きのモデルが人気です。特にビジネスでの利用や、新幹線・電車移動が多い場合に便利です。
- 容量・サイズ:
- 1泊あたり10Lが目安とされています。
- Sサイズ(40L未満): 1~2泊程度の旅行や機内持ち込みに。
- Mサイズ(約40~70L): 3~5泊程度の旅行に。家族旅行でボストンバッグと併用するのもおすすめです。
- Lサイズ(70L以上): 1週間以上の長期旅行に。
- その他機能:
- TSAロック: アメリカ渡航の際に必須のロックシステム。
- エキスパンダブル機能(拡張機能): 荷物が増えた際に容量を増やせる機能。
- キャスターストッパー: 電車内や坂道での不意な転がりを防ぐ機能。
- USBポート: 充電に便利なUSBポート付きのモデルも登場しています。
ご自身の旅行スタイルや頻度、重視するポイントに合わせて、最適なスーツケースを選んでみてください。
